2016.10.23
明治43年、銅の産出ではわが国有数の小坂鉱山に働く人たちの厚生施設として、
芝居小屋「康楽館」は建てられた。明治の建築らしく和に洋のテイストを
盛り込んだ外観、内部には桟敷席や花道なども備えた本格派の芝居小屋だ。
人力で動かすが、花道には切穴(スッポン)、回り舞台といった仕掛けもある。
そして、4月から11月までは松井誠監修の下町かぶきが常打ちでおこなわれ、
多くの観客でにぎわう。修学旅行の生徒も必ず訪れる。もちろん、
国の重要文化財でもある。
この「康楽館」に今年も「松竹大歌舞伎」がやって来た。
4代目「市川猿之助」が座頭で演目は東海道中膝栗毛をヒントにした、
澤潟屋(おもだかや)の十八番、お馴染み「獨道中五十三驛」。
早替わりあり、そして、猿之助といえばスーパー歌舞伎、今回は化け猫に
扮しての「お馴染みの宙乗り」がクライマックス。明治の芝居小屋、
観客は拍手大喝采。さて、来満さまも久方ぶりに猿之助さんにお会いして
ご機嫌いっぱい。来満さまの歌舞伎の歴史、それは来満さまが大阪にいた頃、
今は無き道頓堀の中座が最初の出会い。「綺麗な舞台だな~」というのが
最初の印象。今は、ときどき歌舞伎座にお邪魔するのが楽しみだ。
さて、康楽館の下町かぶきは11月で終了する。さみしい冬の期間となるが、
来年2月には「ホテル鹿角」に下町かぶきがやって来る。それも、康楽館でも
お馴染み、人気の「下町かぶき組 劇団誠流特別公演」だ。開催は、
2月10日から26日まで、お泊りはもちろん、温泉にはいってお食事をしての
日帰りも楽しい冬の一日。前売り券発売中!1300円!!
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