来満さまのつぶやき

2016.09.25

秋田の珍味「畑のキャビア」いよいよ収穫期に!

わたし、来満さまが小さかった頃だが、田舎のおばあちゃんの家に
行くと、軒下に枯れた草のような物を利用した「何とも手ごろな箒」
が立て掛けてあった。
少し大きくなって、これが「ほうき草」ということを知った。
でも、この実が食べられて、それが「トンブリ」で「畑のキャビア」
だと知ったのは随分と大人になってからである。

さて、トンブリは、江戸時代、飢饉で苦しんでいた出羽の国、
米代川上流の地域の村人が、庭先のほうき草の実を何とかして
食糧に出来ないかと思いつたことが始まりとされる。
出羽の国は秋田県、米代川上流の地域は比内町であり、トンブリの
食文化はこの小さな集落でのみ受け継がれてきたのだが、
今からおよそ60
年前、真空パックや瓶詰の普及により秋田の珍味
「畑のキャビア・トンブリ」は全国にその名を馳せることとなった

ところでトンブリとは元来、ほうき草が「唐」から伝わったことと、
小さな実ははたはたの卵「ブリコ」に似ていることから
云われるようになったようである。
チョウザメの卵に似て、直径1~2ミリの緑色の実、噛むと
ぷりぷりの触感はまさに「畑のキャビア」と呼ぶのに相応しい。
英語ではマウンテンキャビアと称される。
そして、トンブリとの相性は酒のつまみとしては長芋が最高で、
納豆に入れたりサラダもいいが、刻んだ玉ねぎとマヨネーズを
合わせてご飯にのせても結構いける。

6月ごろ植えられたほうき草は、夏の太陽を浴びて緑の海原の
ように輝き、やがて赤黄色になって収穫期を迎える。
収穫された小さな実は、乾燥し、煮沸し、水に浸し、そして
手で揉んで皮をとる。この作業の繰り返しでトンブリが完成する。

比内町はホテル鹿角の隣町、「きりたんぽ」には欠かせない
「比内地鶏」の生産でも有名な町である。
そして、トンブリの生産量はこの地域で全国の90
%を占めている
のですぞ!

今宵の来満さま 長芋とトンブリで秋の宵 日本酒と洒落こむか!

*写真はお土産として大好評の「ホテル鹿角・トンブリドレッシング」

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