2016.07.28
「青垣山を繞らせる 天さかる鹿角の国を忍ぶれば 涙し流る・・・・」と、曾祖母が鹿角の国、毛馬内の出身だった石川啄木は「鹿角の国を懐ふの歌」で鹿角に対する想いのたけをしたためている。
その、鹿角市の毛馬内地区には「コモセ」といわれる雪国独特の、庇(現代でいうとことのアーケード)を出した家並みの一角が保存されている。この一角で、今回紹介する「国指定重要民俗文化財・毛馬内の盆踊り」が行われる。宵闇に篝火が焚かれ、幻想的な雰囲気が醸し出される。
そして、往く夏を惜しむかのような切々とした笛の音に、打ち手と抱え手、2人がかりの巨大な太鼓の音響があたり一面を圧倒する。やがて、哀愁漂う甚句の歌声が重なり、踊り手が揃い、舞いが始まる。踊り手の男性は紋付の着物に水色のケダシ姿、女性は一張羅の留袖や訪問着にとき色のケダシ姿となり、豆絞りで頬被りをする。その、静かに優雅な手足さばきは、何とも言えない大人の色気を醸し出す。
踊りは、京の念仏踊りの流れをくむといわれる「大の坂」と南部の戦士を称えたといわれる「甚句」の2つで構成されるが、その起源は1500年代に遡るようだ。
鹿角の夏を最高に燃え上がらせる「日本3大ばやし・花輪ばやし」が終わった、8月21日から23日までの3日間、鹿角の夏は「毛馬内の盆踊り」とともに静かに過ぎていきます。
勇壮な「花輪ばやし」は19、20日の2日間。
そして、情緒漂う「毛馬内の盆踊り」は8月21日から23日の3日間。
ホテル鹿角ではいずれの祭り会場にも桟敷席を確保しています。特に20日から2泊して、それぞれのお祭りをご覧いただくことをお奨めします。
湯守り神・来満さまの ホテル鹿角の温泉を堪能し あわせて 伝統の祭りもお楽しみください。
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