2016.11.06
私、来満さまの謂れでもある来満街道は、かつて、鹿角の大湯温泉と
青森の田子町夏坂地区を繋いでいでおり、南部藩時代には来満峠を越えて、
江戸からの巡検使の公道であり、海の幸や金銀の鉱山資源が運ばれた重要な
街道でありました。しかし、現在の道路は峠を迂回する形で整備され
来満街道はその遺構を残すのみの状況となっている。
ところで、整備された道路だが、秋田と青森の県境にあたる
「大湯温泉と夏坂間」はクネクネとしたカーブが連続し、特に雪のある
冬期間は極めて危険な環境にある。しかし、災害など緊急時の対応や
物流業者にとっても、十和田湖や大湯温泉郷の観光にとっても、
太平洋と日本海側の人的交流を促す重要なルートであることは間違いない。
さて、「八戸能代間重要港湾動脈道路整備計画」なるものが存在する。
この計画が実行されるのであれば、「大湯温泉と夏坂間」の環境改善を
図りたいと鹿角市と田子町はトンネルによるバイパスの新設を求め、
1990年に「仮称・世紀越えトンネル」を実現するための運動を開始した。
曲がりくねった32㎞を16.7㎞のトンネルで結び、大幅な時間短縮をする
という内容である。しかし、この構想、世紀を超えて26年を経ても
遅々として進まない。
11月5日、にんにくの生産で有名な田子町で「事業化促進フォーラム」が
行われた。国会議員をはじめ周辺の市町村の首長や議員をはじめ、多くの
地域住民が集まった。小林八戸市長の基調講演後におこなわれた
パネルディスカッションでは、来満さまの友人である、十和田湖にヒメマスを
育てた和井内貞行翁の孫の貞光さん、毛馬内の盆踊りでも活躍の馬渕さんが
大湯温泉の代表としてパネラーで出席、いい話をしてくれた。
児玉鹿角市長も山本田子町長も事業促進に向けて熱弁をふるった。
会場は人でいっぱい、トンネルを切望する熱意が十分に伝わるフォーラムだった。
来満さま このトンネル 出来たらいいのにと 本気で思う
きっと 地域の皆さんも そう思っているはずだ
でも なかなかできない 難しいことがたくさんあるのだろうねえ
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