2018.07.22
文化審議会は2020年の世界文化遺産への登録候補として
「北海道・北東北の縄文遺産群」を選定した。この縄文遺産群は北海道、青森、
岩手、秋田にある17の遺跡で構成されており、ユネスコの登録委員会に申請を
目指す暫定一覧表に2009年に記載されたが、なかなか選定に至らなかったもので、
今回の6度目の挑戦でようやく日の目を見ることとなった。
今後は世界自然遺産登録を目指す「奄美大島・徳之島・沖縄北部・西表島」との
競合となり、政府がどちらを推薦するかを決定することとなる。
大湯環状列石を有する大湯温泉、とりわけ「縄文のふる里」を商標登録している「ホテル鹿角」の来満さまとしては目の離せない日々が続くこととなる。
さて、この17で構成する遺産群の中で、象徴的なものは青森の「三内丸山遺跡」と
「大湯環状列石」であるが、ここではホテルから車で4~5分の大湯環状列石に
ついてお話をさせていただく。
「大湯環状列石」は米代川上流の標高180mの大湯川左岸台地に、紀元前2000年
ごろの縄文時代に造られた配石遺構である。遺構は1931年(昭和6年)に発見された
もので、130mの距離を置いて「野中堂と万座」といわれる2つの環状列石で構成
されている。特に「野中堂」は直径が46mと日本最大のストーンサークルとして
知られている。
列石は川原石で、8キロほど離れた安久谷(あくや)川から運ばれたとされ、
サークルは内と外の2重に配石されていて、中央には1本の立石を中心に細長い
石が放射状に並べられていることから日時計と呼ばれている組石がある。
また、周辺からは土器や石器、土偶などが発見されており生活する人の集団が
あったことがわかり、列石は大規模な墓ともいわれ、また、祭礼に活用されたもの
ともいわれている。縄文時代の謎を秘めた「大湯環状列石」は、北東北に集中する
他の遺構とともに貴重な史跡として、世界文化遺産となる価値を十分に備えて
いるといえる。
ところで、「大湯環状列石」の至近距離に綺麗な三角形をした黒又山、
通称「クロマンタ」と呼ばれるピラミッド伝説のある山がある。環状列石と
同じ川石を用いた人工的な配石の遺構もあるとされ、「大湯環状列石」との
かかわりが指摘されている。
来満さまは、この「クロマンタ」は間違いなく日本のピラミッドであると
信じていて、ホテル鹿角は「縄文のふる里」同様に「クロマンタ」も商標登録を
済ませている。
摩訶不思議な「クロマンタ」と縄文の神秘「大湯環状列石」は、この地に
ビリビリと感じるパワーを発散させている。大湯温泉はまさに強烈な
パワースポットでもあるのである。
写真は 大湯環状列石 と ピラミッド伝説のクロマンタ山
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